古い記憶を思い出そう。
とりあえず、今思い出せる古い記憶としては、子供の頃、本当にまだ小さかった頃、
お湯を沸かすのに、小さいストーブの様なものを使っていた。
そもそも、電気ポットなんてまだ無い頃の話で、
今思えば、なかなかに不便なのだが、当時はそれが当然だったので、それ程不満には思わなかった。
様に、思う。
ともかく、「湯水の様に~を使う」という表現がある様に、当時の自分にとって、お湯は貴重だった。
ストーブの上には、鉄鍋みたいな物が固定してあり、そこに水を入れて沸かしていた。
たいてい、祖母が沸かしてくれていた様に思う。
今思い返すと、感謝しかない。
お湯は有限であり、顔をお湯で洗いたい僕と兄は競い合うように、祖母からお湯をもらっていた。
洗面器に沸騰したお湯をもらい、そこに水を入れ、ちょうど良い温度にして使うのだ。
ここまで書いて、
台所にガスコンロがあったのに、何故ストーブで沸かしていたのだろうか。と、疑問に思ったが、
よくよく考えれば、コンロは2つしかないので、みそ汁の鍋とフライパンを乗せれば席は埋まる。
つまるところ、ガスコンロは朝食の時間帯フル稼働していたのだろう。
繰り返すが、子供の頃の話だ。
何とも不便な話だが、朝、祖母からお湯をもらって、ぼんやりと顔を洗っていた光景は、
今思えば、小さな幸せと安心に包まれていた様に思える。
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